『REC / レック』
消防士の仕事ぶりを紹介する、という番組を制作するために夜間の消防署の内部で撮影をするクルーたち。当初は和やかな雰囲気の中で撮影は続くが、消防士
に緊急出動がかかり、それに同行する形でとあるアパートでの救出作業を収録しようとした彼らが、目撃しそれを撮影したビデオに残されていた衝撃の内容と
は…
『クローバーフィールド』と同じ主観映像による、77分という短い時間を一気に駆け抜けるジェットコースター型ホラー映画『REC / レック』。凝縮された恐怖が素晴らしい、久々にホラーらしいホラーの良作でしたよ。
以下、ネタばれ。
『クローバーフィールド』のレビューで、最後重箱の隅を突くように「でもふだんでも家庭用カメラすら使わないような人が、大災害が起こって周りも自分もパニックになるようなさなかに、自分が死ぬ最後までカメラを離さず撮影し続ける、なんて過剰なジャーナリスティックな使命に燃えたりすることは普通ないよね」と書いたのだけど、まあことこの映画にそういう突っ込みも無粋だろうけど、やっぱり僕は気になっていて、そういう意味ではこの映画は凄いスッキリした(笑)。
前半の和やかなシーン、おちゃらけたレポーターのノリから一転、状況が全然掴めないまま、狭い建物内で警官、消防士、そして住人たちが次々と襲われ、凶暴化し、加速度的に恐怖が建物の中を満たしていく様が、恐慌をきたしつつも使命感に燃えたクルーによって生々しく記録されている。基本的には主観映像なので説明臭いシーンもなく(後半ちょっとあるけど)、理不尽に襲われていく展開も素晴らしく、どうしようもない不毛感と、現場に残された人たちの焦燥感、逃げ惑う感も最高に良かった。赤外線撮影とかのアイディアも秀逸。感心したよ。
基本ゾンビ映画なのですが、テンポが良くて、「来るぞ来るぞ!」というホラー映画のお約束的なところもちゃんと踏襲していて、楽しく見ることができました。アトラクション型ホラー映画、という言い方もうなずける内容。短いとはいえ、80分弱を一気に駆け抜けるので見終わったあとちょっとぐったりしますが(笑)
ハリウッドでのリメイクも決まったようですが、是非このミニマムな世界を再現して欲しいです。変にサービス精神を出して恐怖の水増しなんかしようとすると、インフレを起こして台無しになるような気がします。
映画は6月14日(土)からロードショー。ホラー映画、ゾンビ映画好きなら是非。
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